【ロングモーン 15年 LONGMORN 15YEARS OLD BOTTLE】現行のものよりとても人気のあるオールドボトル

2020-05-10

ロングモーンは、聖人の地という意味。修道院のチャベル跡地と言われています。

1876年にグレンロッシーを創業したジョン・ダフが二つ目の蒸留所として1894年に創業しましたが、1909年にジェームズ・R・グラントの手に渡りました。以後1970年代までこのグラント家の経営が続きますが、その中で日本人なら押さえておかなければならない事柄があります。

日本の国産ウイスキーの父、竹鶴政孝がスコットランドで最初に修行したのが、このロングモーン蒸留所なのです。グラスゴー大学で有機化学と応用化学を学ぶ傍ら、座学だけでなく実際にウイスキー造りに携わらなければ意味がないと考え、各地の蒸留所に手紙を出したり実際に訪れて周ったりして修行の志願をしましたがなかなかうまくいかず。そうした中でこのロングモーンからの許可がおりました。竹鶴にとってはまさに救いの手だったようです。このことがなければ、日本のウイスキーは現在のように世界に誇れるものになってはいなかったかもしれません。

こちらは現行のボトルよりこちらのロングモーン15年の方が良かったと言われる方がとても多い旧ボトル。スペイサイドらしいエレガントなフルーティ感とモルトの深みのある味わい、オールドスペイサイドならではの舌に馴染むこなれた感がとても良いボトルです。

香りは、フレッシュ、熟したフルーツ、キャラメルやモルト感。口に含むと熟したプラムなどのフルーティな甘さ、スムースでクリーンな味わいに麦の深さ甘すぎずナッツやスパイス感もあり、ナッツや麦の深みのある余韻が長く続きます。