【Arnoux Lachaux Pinot Fin 2016ドメーヌ・アルヌー・ラショー ピノ・ファン】量より質を重視するドメーヌが造る、ピノ・ファンを使用した凝縮感ある一本
2021-05-22
アルヌー・ラショーは、ヴォーヌ・ロマネの名門として名高いロベール・アルヌーが2008年から改称したドメーヌで、「一回り小さなロマネコンティ」とも言われるハイレベルな腕を持っています。2世紀以上に渡る伝統を誇るドメーヌを、元･薬剤師のパスカル･ラショー氏が娘婿として５代目を引き継ぎ、自らの持てる知識と探究心を遺憾なく発揮して秀逸なワインを造りつづけてきました。並々ならぬこだわりと熱意を持ち、1997年からは減農薬栽培農法であるリュット･レゾネを採用し、2003年からは有機栽培を導入。2012年からはパスカルの息子のシャルルが醸造の指揮を取っています。
このワインで使われている「ピノ・ファン」はピノ・ノワールの一種ですが、結実不良を起こしやすく、栽培が極めて難しい事で知られるクローンです。果粒が小さく果皮が厚く、収量が見込めないため、栽培家が少ないのが現状ですが、凝縮感のあるワインが産み出されます。アルヌー・ラショーは今も樹齢50年以上のピノ・ファンの区画を所有しており、他のドメーヌでは滅多に見られない珍しい品種となっています。ラベルにピノ・ファンと誇らしげに謳うのも、アルヌー氏の時代から自らの畑でマサル・セレクションを行ってきたことを示しています。
フレッシュなフランボワーズ、イチゴ、さらにラズベリーやバニラの香り。辛口アタックながら酸味が控えめで、ちょうどいい引き立て効果を持ちます。代々「量より質」を何よりも重視してきたアルヌー家の哲学が現れた、ワンランク上のACブルゴーニュです。
